小夜
小夜
小夜
小夜
小夜
小夜
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涼太郎
リナ
小夜
涼太郎
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小夜
涼太郎 涼太郎 |
(私は幼馴染なんだし、涼ちゃんの婚約者だけど昨日はそれを隠して井上先輩に忠告したって設定はどうかしら?)
(一応、年上だし、先輩だし……。私は自らの身分を隠して忠告してあげた!)
(そう! 私は思慮深い女なのよ)
(そういう設定! おかしくない……おかしくない……大丈夫ッ!)
(それでいける!)
心の奥底で“強引すぎ”とか“カッコ悪い”とかいう声が聞こえたけど、私は耳を塞いだ。
きっと……。楽しそうにデートしてる涼ちゃんを見て、少なからず不満を持っていたからだ。
どんなカタチでもいいので、私の手で一矢報いたい。 そんな気持ちが私から冷静な判断を奪っていったのだ。
後悔はない。
「や、やればいいんでしょ! やればッ! やってやるわよ」
「ミーナ、そこで見てなさいよっ! こ、こんなの……か、簡単なんだからッ!!」
「へぇ〜。 井上さんもそうなんだ……俺もそうだよ」
「うふふふふっ。 牧島君も同じこと思ってたんですねぇ」
涼ちゃんに近付くと同時。2人の楽し気な会話が耳に飛び込んできた。
「りょ、涼太郎先輩……」
「むッ! さ、小夜……」
涼ちゃんは私を見るなり、周囲をキョロキョロと見渡した。
ミーナやあず姉さんが一緒だと思っているのだろう。 だが、遠くで身を潜めている2人は発見できなかったようだ。
「あぁ……確かあなたは……」
「妹のミナの同級生……小夜だ」
「小夜……どうしてここに?」
「昨日は、どうもありがとう」
「えッ、昨日? 昨日……なんかあったの?」
私は大きく深呼吸すると、涼ちゃんを睨みつけた。
「……バ……バ……ババ……」
「……ん?」
「バ、バカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!」
「私というフィアンセがいながら、またこんなどこの馬の骨ともわからない女と遊ぶなんてッ!」
「ちょ、ちょっと、小夜ッ!!」
「そりゃぁフィアンセなんて親同士が決めたこととはいえ……」
「結婚までにちょっとは遊んでみたい気持ちも、少しはわからなくはないわ!」
「……だけど!!」
「あの夜、私のこと愛してるって言ったのはウソだったの!!」
「さ、さ、小夜……いきなり何を!」
「身体が目的だったのね! 私とは……エッチ出来れば、それでよかったのね!!」
「最低よッ! ゴミッ、ウジッ、ダニッ、短小ッ、包茎ッ、早漏ッ!! あんたなんて……あんたなんて……女の敵よッ!」
「お、俺、何も……してないよね?」
「この、強姦魔ッ! 大嫌いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」
私は大きく手を振りかぶると、涼ちゃんの頬を思い切り張り倒した。
「なぜだぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ〜んッ!」
私は涼ちゃんを叩いた手を反動にクルリと踵を返すと、そのままダッシュで逃げていった。
(大成功)
(台本通り)
(渾身の演技だった)
「うぅ……どういう事だよ、小夜」
「あっ、井上さん! ち、違うんだッ……これは……これは……」 |